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algos

■作品情報 映像インスタレーション

Touch Designer プロジェクター ステートメント

■概要

未知の風景に出会う中で、心に懐かしさと切なさが交錯する。写真を撮り続ける事で時の断片を紡ぎ、新たな景色に出会った瞬間にもなぜか心に懐かしさを覚える。まるで遠い昔の光景を偶然再発見したかの様な感覚に陥る。五感が交じり合い、私はその四季折々の風景を身体で感じ取る。

 

「ノスタルジー」または「ノスタルジア」という言葉はかつて、故郷や過ぎ去った時代を懐かしむ特定の時間や場所に対する感情を指すものであった。これは主に故国を離れて戦った軍隊や兵士たちによく見られたもので、抑うつ、情緒不安定、食欲不振などの「症状」として言及されていた。当時、この言葉はホームシックの病的な状態を表すものと考えられていた。しかし、最新の調査によると、ノスタルジーは幸福感を高め、身体的な快適さを向上させるだけでなく、痛みの感じ方を軽減する効果もあることが指摘されている。これにより、心身の痛みと幸福感は相反する存在でありながらも、共存していることが示唆される。私たちが過去の思い出や懐かしい経験に触れることで、心に郷愁を抱きながら、同時に痛みを軽減する効果をもたらす事になる。つまり、イメージの中で心と体でノスタルジーの捉え方が変化していると言える。

 

そして、アニメーション作品やロールプレイングゲームの世界など他人が作り出した知らない時代や土地、風景にも私たちはノスタルジーを感じることができる。これらは「仮想経験ノスタルジア」と呼ばれ自身の文化の歴史や異文化に関するものなど、集合的な経験に基づいた仮想的な体験を指す。「ノスタルジー」はパーソナルな経験に基づきながらも空想や未知のイメージの中でも共通した体験をする事ができる。

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